しそは中国原産といわれていますが、日本でも縄文時代の土器とともに種子が発見されており、昔から広く使われて来た歴史の古いハーブです。現代では「紫蘇」という名前で通っていますが、原名は「蘇」といいます。古くは葉の赤いものを「紫蘇」または「赤蘇」、葉の青いものを「白蘇」あるいは「荏」(今の荏胡麻〜エゴマの”エ”の字)と呼んでいました。
しそ茶は汗を出し(発汗作用)、熱を下げ、せきを抑える働きがあります。また、気持ちを鎮める作用もあります。
胃腸の働きを整える効果もあり、防腐、殺菌作用もあるので、夏に刺身や寿司に添えたり、しそでおにぎりを作るのも理にかなっているといえます。
しそ茶は気分がすぐれないときやイライラにとくによく効きます。
その他にも次のような効果や効能が期待できます。
ストレスがたまるとビタミンCが大量に消費されてしまいます。ビタミンC不足により、さらにストレスを感じやすくなってしまいます。
しそ茶に含まれている香り成分であるペリルアルデヒドの働きで、胃酸の分泌が促され、食欲が増進するといわれています。
また、しそ茶に含まれているペリルアルデヒドには強い抗菌作用もあり、食中毒の予防にも効果があります。
しそ茶に含まれているビタミンB1には疲労を回復させる効果があります。
ビタミンB1は食事の糖質をエネルギーに変えるために必要不可欠な栄養素です。ビタミンB1がないと糖質をエネルギーに変える事ができなくなり、疲労物質の乳酸がたまってしまい、疲れやすくなってしまいます。
しそ茶にはヘモグロビンをつくる材料となる鉄と、鉄の吸収率を高めるビタミンCが含まれるため、貧血予防に効果的です。
しそ茶に含まれるロズマリン酸の働きで、鼻水やくしゃみの原因となるヒスタミンを抑えて、免疫機能を整え、鼻炎や、ぜんそくなどのアレルギー症状を緩和する効果・効能が期待できます。
しそ茶に含まれるシアニジンがせきを鎮めます。漢方では、鎮咳去痰薬、風邪薬とみなされる処方などに配剤されます。
五性:温 五味:辛 帰経:肺、脾
しその香りと、ほんのりとしたしその味がします。
中国産