桑は温暖地方のクワ科クワ属の植物です。
蚕のエサとして有名ですが、最近需要が少なくなり、お茶として使われる様になりました。
桑の葉茶は、高血圧、糖尿病、咳止めに効くさまざまな効果のある健康茶として愛飲されていたようです。
カルシウムがキャベツの約60倍、鉄分がこまつなの約15倍、総カロテン量がほうれんそうの約10倍と、大変豊富な栄養素が含まれています。
桑の葉茶はDNJ(デキオシノジリマイシン)というブドウ糖に似た物質が含まれており、小腸での糖の吸収をおだやかにし、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあります。
血糖値を急激に上げないことで、インスリンの分泌を抑えるはたらきもあります。
インスリンの分泌を抑えることで、余ったブドウ糖が脂肪として蓄えられる量を減らします。
糖化とは食事でとった糖分とタンパク質とが結びついて、AGEs(Advanced Glycation Endroucts、糖化最終産物)という物質になることです。
脂肪の代謝を促進させ、内臓脂肪を減らす働きがあります。
桑の葉茶に含まれるフラボノイド類や食物繊維の働きにより、コレステロールや中性脂肪を下げる効果が期待されています。
クワの葉茶には、水曜性の食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整える働きがあります。
水溶性の食物繊維は次のようなはたらきがあります。
・粘着性があり胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。
・便の排泄を促進する働きがあります。
・糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
・胆汁酸やコレステロールを吸着し、体外に排泄します。
・大腸内で発酵・分解されると、ビフィズス菌などが増えて腸内環境がよくなります。
また、DNJの働きによって、小腸で吸収されなかった食事中の糖は、腸内で善玉菌のエサとなります。
腸内の善玉菌が増えることで腸内環境が整い、便秘の解消や、毒素を溜めないようにします。
血圧降下作用のある「GABA」が含まれており、血圧を下げる効果が報告されています。
「GABA」の働きで、脳の機能が向上して、記憶力が高まったり、認知症の症状を改善する効果があるといわれています。
桑の葉茶に豊富に含まれるビタミンやミネラル(ビタミンA、ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンC、鉄、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、カリウム、カロテン)の働きで、新陳代謝を活発にします。
五性:寒 五味:苦、甘 帰経:肺、肝
クセが少なく、飲みやすいお茶です。
食事と合わせても、美味しくいただける味です。
食後の血糖値を緩やかに上げる働きを期待される方は、食前15分から食事と一緒に飲まれるといいでしょう。
冷たくしても、おいしくいただけます。
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