甘草はマメ科の多年草で、砂糖の50倍~80倍の甘みがある植物です。主に根を乾燥させ、そのまま煮出して甘草湯にしたり、粉末を甘味料として使用します。古くから薬効があるとされてきましたが、現在も中国やドイツ、日本でも様々な働きが証明され幅広く利用されています。
甘草にはグリチルリチンやフラボノイドなどが含まれており、ストレスの解消、リラックス効果、肝臓の解毒作用の促進、胃炎の予防などに効果があると言われています。
肝臓には、もともと解毒作用があります。この働きは、薬物などの異物をすばやく排泄するために肝臓でグルコースから生成されたグルクロン酸という物質を異物に結合させ、水に溶けやすくすることにより尿中に排泄しやすくすることによるものです。
主成分のグリチルリチンが肝臓でグルクロン酸に代謝されるため、グルコースからグルクロン酸を作る手間が省けます。
このため、甘草は肝臓の解毒作用を強化するといわれています。
甘草にはストレスに対抗する副腎皮質ホルモンを長く体内に留める働きと全般的な抵抗力を高める働きがあります。
このため、甘草を摂取することはストレスからくる様々な症状に効果的だといわれています。
五性:平 五味:甘 帰経:十二径
薬のような香りで、後味に甘さがあります。
甘粛省