脂質異常症って何?
コレステロールは動脈硬化の原因となり体に悪い物というイメージをもっている方も多いのではないでしょうか?
でも、コレステロールは単純に体に悪いものということではなく、体に必要なものなのです。
以前は血液中の脂質の値が「高すぎる」ことが問題とされていたため、「高脂血症」と呼ばれていたのですが、近年ではHDLコレステロールについては量が少ないことが動脈硬化の要因となるため、2007年から「脂質異常症」と呼び名が変わったそうです。
私のコレステロール値は正常だったので脂質異常症って知らなかったので高脂血症を使ってました。
診断基準は知ってるんですけどね。呼び名は使わなければ関係ないですよね。
脂質異常症の診断基準は?
脂質異常症とは
LDLコレステロールが基準値より高い状態(140mg/㎗以上)
HDLコレステロールが基準値より低い状態(40mg/㎗未満)
中性脂肪が基準値より高い状態(150mg/㎗以上)
のことを指します。
コレステロールって何?
そもそもコレステロールってなんでしょうか?
コレステロールは動物の体だけにある脂質で、植物にはありません。
コレステロールは、血液の中にだけに存在しているのではなく、体の中に広く存在しています。
普通、成人の体内には100〜150gくらいのコレステロールがあり、血液中には10%くらいが含まれていて、その約半分が血球に、残りの半分が血清に入っています。
体内でコレステロールが一番多いのは、脳と脊髄で、全体の1/4ぐらいを占めています。肝臓や脂肪組織、副腎、小腸などにも多く含まれています。
筋肉や皮膚にも多く存在し、筋肉中のコレステロールの合計は中枢神経組織と大体同じぐらいです。
副腎という臓器には、筋肉の100倍の濃度のコレステロールがあります。ただ、副腎は小さいので、総量は1〜2gとそれほど多くはありません。なお、腎臓や肺などにもかなり含まれています。
コレステロールは体内で合成されるのです
コレステロールは、1日あたり1000mg〜2000mgが必要になります。そのため、食事によって体内に取り入れられるとともに、実は体内のさまざま臓器でも合成され、また、個々の細胞でもつくられています。
コレステロールを合成している主な臓器としては、まず肝臓があげられます。全体の60〜70%を合成しています。また、小腸や副腎、皮膚などでも作られています。
食事から取り入れるコレステロールは全体の約30%といわれ、1日に300〜500mg程度にすぎません。
つまり、体に存在するコレステロールの大半は体内で合成されたものなのです。
コレステロール量はちょうどよい量になるように調整されています
健康な人であれば全体量がちょうど良い量になるようい調節する仕組みが働いています。食事から多くのコレステロールをとると、体内での合成は減り、肝臓では余分なコレステロールを胆汁の中へ排泄して、逆にコレステロールが足りないと、肝臓その他の細胞がほかの物質から作り出してバランスをとる仕組みになっているのです。
コレステロールは極めて重要な物質です
コレステロールは、実は私たちの生命を維持するのに欠かせない極めて重要な物質です。次の3つの大きな役割を担っているからです。
細胞膜の構成成分になること
私たちの体は、無数の細胞から成り立っていますが、コレステロールの最も重要な役割は、この細胞の膜(細胞膜)を構成する成分になることです。細胞膜は、コレステロールとリン脂質からできているのです。
構成成分であるコレステロールが足りなくなると、細胞膜が弱くなり、ウィルスや化学物資などの外的が侵入してきたときに、これらを食い止めにくくなることも考えられます。
ホルモンの材料になること
ステロイドホルモンの材料になることも、コレステロールの大切な役割です。ステロイドホルモンには、副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどがあります。
副腎皮質ホルモンは副腎という臓器で作られ、たんぱく質や糖質の代謝に関わったり炎症をコントロールしたり、ナトリウムを体内に保ったりなどの大切な仕事をしています。
性ホルモンとは、男性ホルモンや女性ホルモン、妊娠を持続させる働きをする黄体ホルモンなどのことです。これらjは副腎だけでなく、やはりコレステロールを材料にして性腺(男性では睾丸、女性では卵巣のこと)でもつくられます。こうした生保不問が作られなくなると、男性らしさや女性らしさがなくなり、生殖能力も失われてしまします。
胆汁酸の材料になること
胆汁酸とは、消化液の一つである胆汁の主成分で、コレステロールを材料にして肝臓で合成されます。
胆汁として十二指腸に分泌された胆汁酸は、食事でとった主に脂肪の消化・吸収を助けます。この役目を終えた胆汁酸の大部分は、小腸で吸収されて再び肝臓にもどり、胆汁として再利用される仕組みとなっています。いわば、循環しているのです。再利用されなかった一部の胆汁酸は、便とともに対外に排泄されます。この排泄された分の反収さんを補充するために、血液中のコレステロールが新たに使われます。ですから、胆汁酸が順調に排出されないと、そのまま観桜に戻って再利用されるため、その分、体内のコレステロールは増えることになります。
胆汁酸の合成には、普通1日に700mgくらいのコレステロールが必要です。
善玉、悪玉?
一般的にLDLを悪玉コレステロール、HDLを善玉コレステロールと呼んでいるのですが、コレステロールそのものに善玉と悪玉があるわけではありません。
LDLはコレステロールを全身の組織に運ぶ働きがあります。HDLは反対に全身をめぐって、細胞から余分なコレステロールを回収し、肝臓に送り届ける働きをします。
動脈硬化の原因は酸化LDL
近年、動脈硬化を起こす大きな要因は、悪玉のLDLコレステロールそのものだけでなく、活性酸素によって酸化されたLDLコレステロールにあることがわかってきました。
活性酸素とは、酸素の中でも酸化させる力の強いものを指します。周りにある物質を次々にサビつかせ、変質させてしまうのです。
動脈硬化を防ぐにはLDLコレステロールの量を増やさないことも大切ですが、活性酸素も必要以上に増やさないことが大切です。
超悪玉コレステロール
最近の研究で、LDLには粒子の大きいものと小さいものがあることがわかってきました。粒が小さく、比重が重いものを小型LDLと呼び、このLDLが動脈硬化を進めるため、「超悪玉」と呼ばれています。
なぜ粒子が小さい LDLが動脈硬化を進めるかというと、粒子が小さいために血管の内壁に侵入しやすいこと、LDLに含まれるβカロテンやビタミンEなどの抗酸化物質の含有量が少なく、普通のLDLよりも参加されやすいこと、血液中にとどまっている時間が長いことなどが挙げられます。
そこで、LDLコレステロール値が高くなくても、血液中の小型LDLの割合が高ければ、動脈硬化が進行してしまうのです。
この超悪玉である小型LDLは、中性脂肪値が高く、HDHコレステロール値が低い時に増えることがわかっています。
コレステロールを下げるお茶
コレステロールや中性脂肪を下げていくお茶もいろいろあります。
ちょっと長くなったので、今日はここまで。
次回はコレステロールを下げるお茶をご紹介します。
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